2016年(平成28年)12月22日に新潟県糸魚川市(いといがわし)で起きた大火災は、強い風によってたくさんの建物が焼け、日本中に大きな衝撃を与えました。
この火災の被害、原因、そしてこの後に変わった法律(消防法)について分かりやすく説明します。
火災の被害はどれくらい?
この火災は、日本の消防の歴史の中でも、とても大きな被害を出した「大火」の一つです。
- 焼けた建物の数: 約140棟(とう)もの建物が焼けました。古い木造の家が立ち並ぶエリアだったため、火が次々と隣の家に燃え移ってしまいました。
- 焼けた面積: 約4万平方メートル(東京ドーム約1個分)という、とても広い範囲が被害に遭いました。
- 避難した人: 周囲の住民、数百人に避難勧告(ひなんかんこく)が出され、多くの人が避難所での生活を余儀なくされました。
- けが人: 幸いなことに、亡くなった人は一人もいませんでした。しかし、消火活動をしていた消防団員や住民など、十数人がけがをしました。
火災の原因は?
火災の原因は、あるラーメン店での「火の消し忘れ」でした。
・出火のきっかけ
お店の店主が、大型のガスコンロに鍋をかけ、火をつけたまま店を離れてしまいました。しばらくして戻ったときには、すでにコンロの周りから火が上がっていたといいます。
・火が大きくなった理由(強風)
この日は「フェーン現象」という現象により、南からのとても強い風が吹いていました。 ラーメン店から出た火は、この強風にあおられ、火の粉となって遠くの家の屋根まで飛び散りました(これを「飛火(とびひ)」といいます)。そのため、あちこちで同時に火の手が上がり、消防車による消火が追いつかなくなってしまいました。
その後の「消防法」の改正
この大火災をきっかけに、国は二度と同じような被害を出さないために、消防法(しょうぼうほう)という法律を厳しく改正しました(2019年10月施行)。
それまでは、以下のようなルールでした。
- これまでのルール: 延べ面積が「150平方メートル以上」の比較的大きなお店にだけ、消火器を置く義務がありました。
しかし、糸魚川で火元となったラーメン店は、これより小さな小さなお店だったため、法律で消火器を置く義務がありませんでした。
そこで、以下のように法律が新しくなりました。
- 新しいルール(法改正後): お店の広さ(面積)に関係なく、「火を使うすべての飲食店」に消火器を置くことが義務づけられました。
これにより、どんなに小さなラーメン屋や居酒屋であっても、ガスコンロなどの火を使う設備がある場合は、必ず消火器を準備しなければならなくなりました。また、定期的に消火器の点検を行い、消防署へ報告することも義務となっています。 (※ただし、IHクッキングヒーターなど、安全装置がついた電磁調理器だけを使う場合は対象外となることがあります。)
まとめ
糸魚川の火災は、「一軒の小さなお店の不始末」と「自然の強い風」が合わさることで、街全体を巻き込む大災害になってしまうことを教えてくれました。
この教訓から法律が変わり、今ではすべてのお店で消火器の用意が進んでいます。私たちの街の安全は、こうした過去の苦い経験と、それを活かした対策によって高められています。
以上、報告終わり!


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