消防法は遡(さかのぼ)る

豆知識

「明日から信号無視には100万円の罰金が適応されます」

と言われるとドキッとしませんか?

しかし、「過去に信号した人もさかのぼって100万円徴収されます」と言われるとさらに多くの人が、ドキドキしてしまうでしょう。

刑法ではこのようなことはありませんが、消防法はあるんです。

「法律って後出しジャンケンありなの?」ってよく聞かれるんですが、実は消防法には「遡及(そきゅう)」っていう、ちょっと特殊で強力なルールがあるです。
普通、法律って「新しく決まったルールは、それ以降に作ったものに適用する」のが基本(法の不遡及)ですよね?でも、消防法の一部は「昔建てた建物でも、今の基準に合わせて消防設備をつけなおせ!」って命令できるんです。
なぜそんな厳しいルールがあるのか、分かりやすく解説します!

なぜ「後出し」が許されるのか?


理由はシンプル。「火災は昔の建物だろうが忖度してくれないから」です。
たとえ30年前に当時の法律をバッチリ守って建てたビルでも、今の基準で「火災時に逃げ遅れる危険がある」と分かれば、そのままにしておくわけにはいきません。人の命がかかっているから、消防法は過去にまで遡って「今の安全レベルまでアップデートしろ」と要求することができます。

何でもかんでも遡及するわけじゃない



さすがに「柱を全部取り替えろ」みたいな無茶なことは言いません。(それは建替時でいい)。遡及の対象になるのは、主に「命を守るための設備」です。
• 消火器: 昔の建物でも、置いてなきゃダメ。
• 自動火災報知設備: ベルが鳴るやつ。これも設置命令が出ます。
• 避難器具: 避難はしごや救助袋。
• 漏電火災警報器: 電気の火災を防ぐやつ。
これらは、後からでも比較的取り付けが可能で、かつ効果が絶大なものばかりです。

「特定防火対象物」は特に厳しい


不特定多数の人が出入りする場所(デパート、ホテル、病院、飲食店など)は、特に遡及のルールが厳しいんです。
「昔のビルだからスプリンクラーがないのは仕方ないよね」で火事になったら、取り返しのつかないことになりますよね?


アドバイス
もしあなたが「築古の物件で店を出そう」と思っている時は、この遡及に注意が必要です。
1. 「昔はOKだった」は通用しません。 消防検査で「今の基準でこれを付けてください」って言われる可能性があります。
2. コストが変わる: 後からスプリンクラーや報知器を付けると、工事費が結構かかります。

ホンネ:
正直、オーナーさんからすれば「そんなの聞いてないよ!」って言いたくなる厳しいルールなのは分かっています。でも、消防士が現場で「あぁ、ここにベルさえあれば……」って悔しい思いをしないための、愛のムチだと思っていただければ幸いです。

以上、報告終わり!

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